猫が一番?

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昨日は、猫ちゃんが家のムードメーカーに
なっているお話をしましたが
谷崎潤一郎の小説
『 猫と庄造と二人のおんな 』は
猫に翻弄される男女が描かれた作品です。

ペルシャ猫のリリーを溺愛している庄造。
前妻 品子は、庄造を取り戻したい気持ちから
庄造の気を引くためにリリーを懐柔しようと
妻 福子にリリーを譲ってほしいともちかけます。

品子と福子の駆け引きのなか
次第に福子はリリーに嫉妬するようになり
庄造はリリーを品子へ譲ることに。

ちゃらんぽらんな庄造と打算的な女たちが
巻き起こすドタバタ劇はまるでコメディー
のように楽しめますが

「人間は皆嫌いや、わての気持を知るのは
 リリーだけや......」(注1)

庄造のセリフがなんだかもの悲しく響きました。

注1 『猫と庄造と二人のおんな』(新潮文庫)



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『三島由紀夫レター教室』

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『三島由紀夫レター教室』
三島由紀夫の異色作です。

“古風なラブレター” “有名人へのファンレター” 
・・・・・という具合に
5人の登場人物がかわるがわる手紙を書き
一通ごとにお話が完結するスタイルで
目次だけ見てもかなりユニークです。

三島さんのシニカルな人物描写が面白く
こんなにユーモラスな作品はないと思います。
久しぶりに電車の中で読んでいて
うっかりニヤニヤしてしまいました。

この本が手紙の書き方のお手本になるかは
疑問ですが
「泣いたり笑ったり、恋したりフラれたり
金を借りたり断られたり」(注1) ともつれる人物達を
眺めて笑いながらも、どこかでドキッとして
自分を省みるきっかけになるかもしれません。

そして、三島さんもそういう目ろみがあって
この作品を書いたのだろうと思いました。

注1.『三島由紀夫レター教室』ちくま文庫 P.9


『夜中の薔薇』を読んで

向田

ふらりと立ち寄った本屋さんでふと手にして
ちょっと読んでみるつもりが思わず向田さんワールドに
引き込まれて、買って帰りました。 
 
『夜中の薔薇』
 
新聞や雑誌に掲載された向田邦子さんのエッセイが
収められています。
中でも興味を持って読んだのが「アマゾン」
好奇心旺盛な向田邦子さんは海外へも度々足を伸ばして
いらしたのは知っていたけれど
アマゾンまで行かれていたとは知りませんでした。
アマゾン河には本流の河に異なる色の川が合流する地点が
あるのですが、その描写にはびっくり。
 
アマゾン川

  「アマゾン河は濃いおみおつけ色である。
 仙台味噌の色である。そこへ八丁味噌リオ・ネグロと呼ばれる
 黒い川が流れ込む。」(注1)

何という表現力なのでしょう。向田邦子さんにかかると
アマゾン河もこうなるのかと、思わずほくそ笑んでいました。
 

注1. 『夜中の薔薇』 向田邦子著 講談社文庫 所収の「アマゾン」より 



 
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